KOSPI②

雑誌”フューチャーズ4月号”によるとKOSPI200先物・オプションが成功した理由は3つあるそうです。

それは①アジア通貨危機、IMF管理が個人投資家を変えたこと②情報開示の徹底③ホームトレードの普及とスピードの3点です。まず①について。97年のアジア通貨危機の時代、なんと韓国では空売りが許されていなかったそうです。当時株は下がり続け、そのような状態でも、収益を生むことが可能な先物・オプション取引に個人投資家が注目し、一気に先物・オプション市場における個人投資家のシェアが増えました。次に②に関して。最近は日本でもマーケット情報がとり易くなり、発注スピードも格段に速くなりました。しかし、それでもまだ、取引所→会員（証券会社）→個人投資家という流れで、個人投資家は２次情報しかとれません。しかし、韓国では取引所から直接板情報などをとれ、プロと個人投資家の差はないそうです。また、詳しいことは述べませんが、先物の手数料は片道１５０円やオプションも安い値段は100円単位で取引できるなど、非常に参加しやすいことも魅力だそうです。大証も来年から日経平均先物の単位を現在の１万円から1000円になる”ミニ先物市場”を開設することを検討していますが、ただ売買単位を下げるだけでなく、韓国市場みたいに徹底した情報開示（板や自分の注文が後何枚で約定するのかなど）を個人投資家にも行うべきでしょう。最後に③に関して。先物・オプションが普及した原因の１つにブロードバンドの普及があります。現在、韓国のブロードバンド普及率はなんと73％で、これもダントツで世界一です（日本は36％）。そしてそんな中、ソフト開発会社も技術を競い合い、スピードの速さと便利さには絶対の自信を持っているそうです。まあ、実際に使ったことがないので、どうかはわかりませんが、韓国ではほぼ国内のHTS(ホームトレードシステム)の構築が終わったので、日本や台湾など海外に販売を始めているそうです。システムの一例をあげると”Win Way System,Inc”というシステム会社では”CME,CBOT,TOCOM,TSE,OSE,SGX,Eurex,Liffeを含む世界中の複数の取引所に同時接続・トレードが可能”だそうです。これは家にいながら、世界中の先物市場に注文がだせるという画期的なシステムで、レベルが違いますね。最近、日本では光ファイバーの普及率が急速に上昇していて、”インターネット白書2005”によればブロードバンドの家庭利用者は3000万人を超え、ネット利用者のブロードバンド接続の割合は67.1％で北米（32.4％）を大きく上回るそうです。まだ、韓国には及びませんが、日本も近い将来”ブロードバンド大国”になるでしょう。そして、大証が個人投資家重視の姿勢を打ち出し、徹底的な情報開示を行えば、日本でも先物・オプションにおける個人投資家の普及率は爆発的に増えると考えます（大証に期待しすぎかなあ）

先物・オプション奮闘日誌～金融工学編

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