ランダムウォーク
相場はランダムウォークだとよくいいますよね
でも、実際商いをしていると、とてもそんなふうには思えません。で、私なりになんでそういった概念がでてきたのか考えてみました。ランダムウォークで有名な本では”ウォール街のランダム・ウォーク―株式投資の不滅の真理(バートン・G・マルキール)があります。この本は私も読みましたし、なるほどなと思う部分も多々あります。ただ、初版の出版は1973年で約30年前です。そのころは分析といってもせいぜい日足ベースでした。ところが、1995年ぐらいから、経済物理学など新しい試みが始まり、分足やティックデータを解析するようになりました。経済物理学の本を読むと、ティックデータを解析するためには高度なコンピュータ処理能力が必要なため、きちんと分析できるようになったのは最近のことだそうです。特に個人レベルでは難しかったようですね。つまり、今までミクロの分析は行われていなかったということです。日中の商いをまったく無視して、その日の結果だけをみて相場を予想しようとしてもそれは非常に難しいのではないでしょうか。例えば野球などでも、試合をリアルで見ていれば、今日は阪神に流れがあるなーとか、ピッチャーの球の切れがするどいとかなんとなくわかるときもありますよね。現在のマーケットを医学でみれば、顕微鏡(高性能パソコン)がようやくできて、ウィルス(ティックデータの動き)をようやく発見したといったレベルではないでしょうか。ただ、私はティックデータでも不十分だと思います。マーケットの動きをより分析するためには、板の動きまで考慮しないといけませんね。ディーラーやデイトレーダーにとっては、板を読む能力が必須です。でも、今のところ板まで分析している本はみたことありません。”板分析”は究極のマーケット分析だと考えています。例えば、同じ日経225先物が11000円をつけていても、11000ヤリとカイでは意味は違いますし、その板が1枚と1000枚でもまったく違った意味を持ちます。板を読む力は今のところ”サイエンス"ではなく”アート”の領域ですね。もし、そういった”アート”のところまで分析できれば、ランダムウォーク理論は否定されるかもしれませんね。
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