経済物理学
私は今までファンダメンタル分析、テクニカル分析、金融工学などマーケットの基本的なことは学んできましたが、実際の取引ではそれらの理論よりも”経験”と”勘”が大事ではないかと考えています。ただ最近”勘”の部分を一部解き明かすことができる可能性がある経済物理学という分野を見つけまして研究しているところです。カオスやフラクタルの概念を用いるので完全に理解するのは困難ですが、その中にはティックデータの分析を通じてマーケットの予測をするというのがあります。いままでのテクニカル分析では日足や週足などの分析が主流でティックデータなどミクロの研究は行われてきませんでした。つまりテクニカル分析は結果から将来を分析しますが、経済物理学ではマーケットの最前線で戦っているディーラーの動きを分析するものだといえます。そして最近の研究の成果として、①
短いスケールでの市場価格の変動は、非常にくせのある変動であり、短期の予測は十分に可能である。②最も進化した市場である外国為替市場でも、内部矛盾した状態である裁定機会は1日のうち5%程度の時間発生している、などがわかっているそうです。私はこの分野は将来ノーベル経済学賞をとる可能性が十分にあると考えていて、仮にそうなったら資産運用の概念は180度変わるでしょうね。
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それは面白いですね。私もどのような投資判断をしてるのかと聞かれると、「経験に基づく勘」と公言して憚らないのですが、思考のパターンを体系化するのは不可能だと思っていました。
テクニカルについては、主要なものは一通り押さえてはありますが深く掘り下げようと思ったことは一度もないです。今は、テクニカルは宗教、宗派という結論に落ち着いています。私の、テクニカルとの関わり方は、日本人の宗教に対するそれと同じです。正月には初詣に行く、クリスマスにはケーキを食う、苦しいときだけ頼む、といった感じです。
投稿: オプション太郎 | 2005/03/22 00:04