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オプション初級講座⑧

前回までプレミアムの構成要素についてみてきました。

で、8回目の今回は”リスクパラメータ”について簡単にみていきます。これは前回まで学んだ5要素

①原資産(日経平均株価)の価格

②権利行使価格

③市中金利

④原資産のボラティリティ(価格変動性)

⑤満期までの残存期間

のリスクをあらわすものです。

まず最初に”デルタ”について解説します。”デルタ”とは、原資産の価格が1単位動いたときにプレミアムがどの程度動くかを示すもので、これは①原資産価格のリスクを計るものです。例えば日経平均が100円上がったとき、コールプレミアムが100円上がれば、デルタは”1”、50円上がれば”0.5”、20円上がれば”0.2”というように表します。で、デルタはアット・ザ・マネーで、0.5になり、イン・ザ・マネーに入って本質的価値が大きくなるにしたがって1に近づきます。反対にアウト・オブ・ザ・マネーでは日経平均から離れるにしたがってゼロに近づきます。実はデルタは満期における権利行使の確率も表しています。なので、アット・ザ・マネーでは50%の価格で権利行使する、デルタ0.2のアウト・オブ・ザ・マネーでは20%の確率で権利行使するといった具合です。また、デルタがほぼ1に近いディープ・イン・ザ・マネーではほぼ権利行使されるということを表しているのです。具体的な数式は大変難しいので中級編でみていこうと思います。ここからは少し難しくなってくるのでわかりづらいところなどがありましたら、コメントかメールをいただければと思います。お待ちしております。

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コメント

最近オプションを勉強してまして、こちらは大変参考になります。

デルタについての質問ですが、
原資産価格が上昇すると、コールとプットのデルタはどう変化していくのでしょうか。

投稿: 京都 | 2005年7月 3日 (日) 18時11分

>京都さん
ご質問ありがとうございます!できるだけ分かり易く書いているつもりですが、理解しづらいところもあると思います。どんどん質問していただければこちらとしてもありがたいです。で、ご質問の内容ですが、デルタはコールでは0~1の間をとり、プットでは-1から0の間をとります。そして、原資産価格が上昇すると、コールのデルタは1に近づき、プットのデルタは0に近づきます。これではイメージしづらければ、オプションの価格がどうなるか考えてみれば分かりやすいと思います。コールのプレミアム(価格)は原資産が上昇すれば上がりますよね。で、デルタは価格が高いほど大きくなります。つまりプレミアム10円のコールより、100円のコールの方がデルタが大きい(1に近づく)ということになります。反対にプットの価格は現資産価格が上昇するとプレミアムは下がります。そうするとプットのデルタは0に近づきます。つまり、プレミアム20円の方が100円のプットよりデルタはゼロに近いということになります。で、デルタがどの程度変化するかは次回にやる”ガンマ”という指標で計ります。詳しい計算は難しいので今回は書いていませんが、いずれ、”デルタ””ガンマ”の詳しい解説も書いていくつもりです。ここまででわかりにくい箇所がございましたら、遠慮なく質問をいただけたらと思います。

投稿: やんた | 2005年7月 3日 (日) 19時58分

ご回答ありがとうございます。

非常に良く分かりました!!

この内容からするとダイナミック・デルタ・ヘッジを行う場合は、「コールでもプットでもオプションを買っている状態なら、原資産が上昇すれば原資産を売って、原資産が低下すれば原資産を買う(逆張りのような感じでしょうか)」・「コールでもプットでもオプションを売っていれば、原資産上昇なら原資産を買って、原資産低下なら原資産を売る(順張りの感じ)」

という解釈で宜しいのでしょうか。

投稿: 京都 | 2005年7月 4日 (月) 21時28分

>京都さん
”ダイナミック・デルタ・ヘッジ”とは急に高度な内容がでてきましたね(笑)。それについては難しいので、いずれ詳しく書きます。なので、ここでは簡単にお答えさせていただきます。”ダイナミック・デルタ・ヘッジ”とは簡単にいうと定期的に見直しを要するデルタヘッジ手法で、ヘッジポジションは定期的に見直されなければなりません。例えばコールを買った場合、相場が上昇すれば、コールのデルタは上昇するわけですから、最初に買ったデルタになるように先物を売ります。例えば最初買ったコールがデルタ0.3で5枚買っていたら、ポジションデルタは0.3×5=1.5となります。で、相場の上昇により、デルタが0.5に上がったら、ポジションデルタは0.5×5=2.5となるので、1枚先物(デルタ1)を売り2.5-1=1.5となるようにするのです。通常デルタヘッジを行うのはマーケット・ニュートラル(デルタゼロ)のときで、ダイナミックヘッジでは頻繁にデルタヘッジをしてマーケットインパクト(エクスポージャー)を減らすことを目的とします。ご質問の内容ですが、基本的に”ヘッジ”はデルタを減少させることを目的としますので、”コールの買い”は相場上昇時に”原資産の売り”。”プットの買い”は相場下落時に”原資産の買い”。”コールの売り”は相場上昇時に”原資産の買い”。”プットの売り”は相場下落時に”原資産の売り”をしてデルタを減らすというように考えた方がいいと思います。

投稿: やんた | 2005年7月 4日 (月) 23時50分

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