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先物と株式の損益通算 個人投資家の93%賛成

株式と金融派生商品(先物・オプションなどのデリバティブ)との損益通算を多くの個人投資家が求めているという結果が出ました。調査は2018年10月から12月に証券会社11社が合同で実施し、約6000人が回答。調査は2015年から毎年実施しており、個人投資家の賛成比率は9割を超えています。


先物やオプションなどのデリバティブの利用方法として、「ヘッジ取引」があります。現物株を保有している投資家が先物を売り建てることによって、現物株の損失をカバーできるのです。しかし、現状では損益通算ができないので、現物株マイナス、先物でプラスが出た場合は、先物の利益に対して20%の税金を支払わなければいけません。


損益通算ができないことにより、ヘッジ取引として先物を利用することが個人投資家には広まらないのです。導入見送りが続いているのは、悪質な課税回避などが懸念されているためといわれています。


現状は先物やオプション取引の7~8割は外国人投資家で、個人投資家の比率が最も高い日経225先物ミニでも15%程度です。個人投資家の参加を促すためにも、税制改正が求められています。


GPIF 2018年10~12月期 損失14兆円過去最大

公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の2018年10~12月期の収益は14兆円のマイナスとなりました。昨年末の株価急落が響いたようです。市場運用を開始した2001年度以来、四半期ベースでは過去最大の損失となりました。


これまでは、2015年7~9月期の約8兆円のマイナスが最大の損失でした。チャイナショックの年です。


現在のGPIFの基本ポートフォリオは以下のようになっています。



出典:GPIF


GPIFはかつて資産の7割近くを債券で運用していましたが、平成26年10月から積極運用を開始。株式の比率を国内外合わせて50%に高める方針を打ち立てました。


2018年4~12月期でみると損失は6兆円規模。ただ、165兆6,104億円(2018年第2四半期)の運用資産額からみると3.6%程度のマイナスです。


出典:GPIF


第2四半期までの累計収益額は71.5兆円。今回の損失で約57兆円まで目減りしますが、年金制度の維持に必要な運用利回りを超える収益額は確保しています。


株式無人市場4つのプレーヤーとは

2045年にAI(人口知能)がヒトの能力を超えるシンギュラリティー(技術的特異点)が到来すると予測されています。その波がいち早く押し寄せているのが金融・証券市場です。古くは米ソ冷戦時代終焉とともに、NASAなど多くの科学者がウオール街に流れ込み、金融工学の基礎を築きました。


当時は「ロケットサイエンティスト」と呼ばれました。現在では「クオンツ」といいますが、IT(情報技術)やAI(人工知能)の発展とともに、ますます注目されるようになってきているのです。


かつての金融機関のトレーディングルームといえば、大勢のトレーダーが電話でやりとりをしていたものですが、現在では数人のプログラマーがシステムを監視しているだけです。ヒトが指図せずに機械的に運用されている資金は2017年に約17兆ドル(約1,800兆円)になり、世界の運用総額の約21%を占めています。


このような「無人市場」は以下の4つに分類されます。

①トレンドフォロワー


ヘッジファンドの一種であるCTA(商品投資顧問)がメインプレイヤーです。株価の方向性を追随します。値動きを大きくする要因といわれています。世界中の市場で取引を行い、すべてシステム化されています。


②トレンドメーカー


ツイッターなど新しいデータをAI(人口知能)で分析し、株価の方向性を捉える新しい手法です。


③マーケットメーカー


高速取引業者(HFT)が行う手法で、売気配と買気配を提示し、流動性を供給しています。


④インデックス投資家


ETF(上場投資信託)、インデックスファンドなど株価指数に連動する運用手法です。インデックス運用もシステム化されています。無人市場最大の投資主体です。


②トレンドメーカー以外は昔からある投資手法です。ただし、システムの高速化や自動化が進み、人手がいらなくなってきているのは事実です。


現在は世界の運用総額の21%ということですが、今後はもっと比率が上がり続けるでしょう。いずれは無人市場のプレーヤーが50%を超える日も来ると思います。その時にトレード戦略はどう変わっていくのか。また、フラッシュクラッシュなどの急落がもっと頻繁に起こるかもしれません。市場の変化に対応できるようにしておきたいものです。




マザーズと上海株式市場の関係

本日の日経平均株価の上昇は、上海市場が堅調のためということでしたが、昨年から上海株式市場との連動性が高いのはマザーズ市場となっています。まずは、日経平均株価と上海株式市場の値動きを見てみましょう。



出典:SBI証券


このように、昨年は逆相関(値動きが逆)の動きとなりました。日経平均株価は、NYダウとの連動性が高い指数です。次のチャートをご覧ください。


出典:SBI証券


ほぼ、値動きが連動していることがわかります。そして、上海株式市場と連動性が高いのは、マザーズ市場です。値動きは次のようになります。



出典:SBI証券



11月から相関性は薄れていますが、10月まではほぼ同じ値動きだったことが分かります。その理由と1つとして、外国人投資家の売買割合が増えていることがあります。


昨年のマザーズ市場の外国人投資家の割合は36.4%(金額ベース)。個人投資家の58.6%には及びませんが、3分の1強を占めているのがわかります。10年前の2009年は15.3%なので倍以上になっています。個人が動かないと外国人投資家の動向がマザーズ市場の値動きに影響を与えるのです。


米中貿易摩擦の影響で中国景気の悪化を懸念した海外勢は、アジア株の比率を落としました。その影響がマザーズ市場など新興市場に影響したと考えられます。


昨年末は米国株の下げでマザーズ市場も大きく売られましたが、急速に上海市場とのサヤを取り戻しています。今年も連動性が続くのかどうかが注目されます。


米国原油生産45年ぶり首位

米国の2018年の原油生産量が45年ぶりに世界首位となりました 。シェールオイルの恩恵で世界トップの産油国となった米国は、今後も原油生産を増やし続けると見られています。輸入への依存度は30年ぶりの低水準に下がり、輸入より輸出が多い純輸出への転換も視野に入っています。



出典:楽天証券



米国のシェール生産量は、OPEC(石油輸出国機構)の第2位、第3位の生産量を誇るイラク・イランの規模を上回っています。


米国48州(アラスカ・ハワイを除く)の原油生産量は、2018年11月に日量1,100万バレルを初めて超えました。10年前と比べて2倍以上です。


出典:みんかぶコモディティ




OPECからの輸入は、直近のピークである2008年の約5割と31年ぶりの低水準まで下がっています。米国が長らく「世界の警察官」として振る舞い、特に中東に積極関与してきたのは、エネルギーの安定確保です。しかし、米国がエネルギー消費国から輸出国への転換を行えば、中東へ積極関与する政策は後退していくでしょう。


エネルギー輸出大国となれば、ますます米国の力が増していきます。2020年初頭にも年間で純輸出に転じるとの見方もあります。そうなれば、トランプ政権の強気の外交政策にますます拍車がかかりそうです。



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